
【元気の処方箋】
「子ども」を望む時のために 「プレコンセプションケア」を
| 「プレコンセプションケア」という言葉を耳にしたことがありますか。将来の妊娠のための健康管理を指す言葉です。プレコンセプションケアについて、うちの産婦人科院長の内野貴久子さんに聞きました。 (取材・文=坂本ミオ イラスト=はしもとあさこ) |
| 【はじめに】将来の妊娠のための健康管理 |
「プレコンセプションケア」は、「女性やカップルを対象として、将来の妊娠のための健康管理を促す取り組み」と国の成育医療等基本方針で定義付けられています。「コンセプション(Conception)」は「妊娠」「受胎」、「プレ(Pre)」は「その前」という意味です。 |
| 【プレコンセプションケアのススメ】不妊やハイリスク妊娠が増加 若い時期からの健康管理が大切 |
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結婚して「子どもが欲しい」と思ってもなかなか妊娠せず悩む夫婦や、いざ妊娠しても妊娠中や出産時、産後に母体や胎児(新生児)に健康上の問題や合併症などに注意が必要な「ハイリスク妊娠」になるケースが少なくありません。背景には、「晩婚晩産」による出産の高年齢化や、若い年代からの健康管理不足の影響が指摘されています。 |
| (1)自分の体を知って大切に |
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○体重管理や喫煙の害に注意 |
| (2)婦人科疾患に気をつけて |
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○不妊の原因になる「子宮内膜症」 |
| (3)推奨されるワクチン接種 |
○胎児の疾患につながる「風疹」 |
| (4)性感染症から目を背けない |
○放置すると不妊、流産や死産も |
| 【おわりに】男女共に取り組みましょう |
中高生や性交渉の経験がない人にとって産婦人科の受診は、内診への不安がハードルになっているのではないでしょうか。産婦人科では、いきなり内診をすることはありません。丁寧に話を聞き、負担の少ない診察を選択できるので、まずは相談することが大切です。 |
| 話を聞いたのは |
うちの産婦人科 院長 内野 貴久子さん
日本産科婦人科学会専門医 |